番長の地元は三重県だ
その三重県内に限っては
番長の交際範囲は非常に広い
先日も津市内でお茶をしていると日系ブラジル人のKとバッタリ
おう、久しぶりやんけ
元気かい?
と挨拶すると
はい、元気です。
番長さんこそ相変わらず忙しそうですね
流暢な日本語が返ってくる
このK
年は番長と変わらないのであるが
既に孫が2人もいて
市内にブラジル料理店を経営するやり手だ
そのKが
番長さん、今晩空いてますか?
と聞くので
おうよ
夜になったら、店に顔を出すわ
番長の感覚では
ブラジル人というのは夜行性だ
同店も夕方から開店はしているものの
客が来るのは深夜にかけてが多い
ブラジル人相手のバーもしかり
早い時間は誰も来ないが深夜になると満席になる
ということで
ブラジル人に「夜に行く」ということは
「深夜に行く」ということになる
で、とりあえずその日の仕事を終えた番長は
12時を回った頃にKの店に1人で行く
店には14〜5人の客がいた
田舎にあるブラジル人相手のレストランというのともあって
客同士のほとんどが顔見知り
皆、Tシャツに短パンといったラフな服装だ
そこへ
日本人の番長が1人で入ると
しかも、派手目のスーツ姿
必然的に皆の注目を浴びる
広めのテーブル席にドカっと腰を下ろし
ウエイトレスらしき女の子に
※ 後で聞くとKの娘らしい
K、呼んで来い
「はっ、はい。。。」女の子
日本人のマフィアか何かと勘違いされたのか
店内の空気が凍りつく(笑)
そこへKがやってきて
番長さん、いらっしゃいませ
笑顔で話す番長たちに安心したのか
店の空気も元通り活気づく
ビールと適当なツマミを数種類頼み、Kも同席させ話をする
※ 番長はブラジルのウインナーは美味いと思う
Kの話は交通事故のことらしい
交通事故を起こしたのだが
どう処理してええのかわからないとのこと
状況を詳しく説明させると
70:30もしくは80:20で相手側の過失が大きい事故
そこで
俺が話をしてやるからよっ
安心しとけ
と言うとKは安堵した様子だ
そうこうするうち
他にも困っている人がいると言い出し
違うテーブルから1人の兄ちゃんを呼ぶ
当然、ブラジル人だ
彼が言うには
一緒に日本に来た友達の所在がわからなくなった
とのこと
わかった、わかった
Kの友達なら特別や
暇な時に探してやるよ
見つかるかどうかわからんけど
気長に待っとけ
と言いながらふと思い出した
日系ブラジル人の就職を斡旋するブローカーに電話をかける
行方のわからなくなった人物の情報を伝え
何か情報があったら知らせるように言う
それからビールを飲むこと2時間
そいつから電話が入る
「愛知県の○○市にいるみたいです」
「電話番号は080・・・・」
そこで先ほどの彼のテーブルに行き
ちょっと来い
番長のテーブルに呼びつけ
情報を伝えてやると
えっ、もうわかったのですか?
すぐに電話をかけると友達に間違いないらしい
よほど嬉しかったのか
それから訳のわからんパーティみたいなことが始まり
番長の周りは会ったこともないブラジル人だらけ
それだけならええのであるが
Kと彼が次々と困っているブラジル人を電話で呼び出すもんだから
番長のテーブルは
即席、ブラジル人の為の相談所
次から次へと
やれ、貸した金が返ってこないだとか
日本人の保証人がいないのでアパートが借りられないだとか
相談だらけ
ええいっ!
鬱陶しいのぅお前ら
次から次へと言われても
わかれへんやんけ
俺はビールを飲んで酔っ払っとんねん
困った事を詳しく紙にでも書いて
Kに渡しとけや
後で読んでやるから
今は俺に酒を飲ませろ!
多少キレかかった番長を見て
Kが皆に説明する
その後は
やっぱり、パーティの続きだ
しかも朝の5時まで
数日してKから電話が入る
番長、私の店に皆からの相談の紙が山ほどあるね
しょうがねえからKに
K、このお礼はどないすんねん
まあええわ
ブラジルの可愛いお姉ちゃんを2〜3人紹介せえや
それで許してやっからよ
と言うと
番長、うちの下の娘でどうだ?
とっても可愛いぞ
番長なら嫁にあげるから
「殺すぞ!」と言い返したのは言うまでもない(笑)
遠く日本の裏側から日本に出稼ぎに来る彼ら
知らない国での生活だから困った時にどうすればええか
わからんのよね
世の中は持ちつ持たれつ
微妙な人間関係で成り立っている
困ったときはお互い様
そういうKも番長の貴重な情報収集元
まあええか
暇な時にでも、ぼちぼち片づけてやるか
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