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卑怯
番長はこう見えてもちょとだけ“ええとこの子”やったんよ
何やて?
エテコの子ちゃうで

アヘアヘ
まあ、冗談がええとして
うちには俺が子供の頃より世話になっとった
お手伝いさん的なおばちゃんがおった
毎日のようにず〜っと通ってたな
俺が生れた後から大人になるまで、ず〜っとや
ん?
“おった”て過去形なのは
亡くなったからや
何故、そんなことを書くのかというと
亡くなった原因が交通事故やからや
それも普通の事故と違う
ひき逃げや
10年以上経った今でも思い出すと可哀相になる
うちからの帰り道
事故に遇った
偶然通りかかった第一発見者が俺の後輩
俺の関係者とは知らんだらしい
近所の民家に駆け込み119番したらしい
そこの民家のおばちゃんも知り合いで
そのおばちゃんがウチに連絡をしてきた
「アンタとこのおばちゃん撥ねられたで!」ってな
ウチのおかんが俺に
「すぐに病院へ行って!」
慌てて言うてきた
すぐに病院へ駆けつけた
病院へ行くと
看護婦が
「今、人工呼吸と心臓マッサージをしています」
て、興奮気味に答えたな
で
先生が出てきて
「全力を尽くしましたが・・・」
俺は
「ふざけんな!」
「もう1回して来い」
手術室?に先生を押し込めたのを覚えとる
でも同じ結果
俺は
「まだじゃ!まだ死んでへん!」
言うたが
俺の後に駆けつけた息子さんが
「○○ちゃん(俺のこと)、もうええって・・・」
悲しそうに呟いたんよ
犯人は未だ不明や
交通事故やから痕跡が多くあった
知り合いの警察官・刑事さんにも聞くと
同型の車種(軽自動車・バン型)を県内全域と他府県を当たったが
該当車両はないとのこと
大通りではない
田舎の生活道路でのこと
知らない人が通るはずのない道
犯人は近くにおるに違いない
そんなことも俺が探偵の世界に足を踏み入れた原因なのかもわからん
卑怯
新聞でひき逃げの記事を見る度、この言葉が頭をよぎる
誰しも事故を起こそうと車に乗る者はいない
人を撥ねようと運転する者はいない
事故から数年たって刑事さんに言われた
「○○ちゃん(俺のこと)、捕まるより逃げたほうが後の人生悲惨やぞ」
「いつ捕まるかビクビクして生きなアカンから」
このことは、以前も書いたかもわからん
でも思い出すねん
「○○ちゃん、帰るわな。また明日な」
くよくよしてもしょうがないのはわかっとる
でもな、そんな人生悔しいで
普通より危険な運転を繰り返す探偵やから事故の確率も高い
でも
逃げへんで
卑怯者の人生はまっぴら御免や
犯人が放浪記を見とる確立なんざ0やと思う
俺が犯人を見つける確立も0に近いと思う
それでええねん
ふ〜
さて
寝るか
田舎では一家に2〜3台が常識にもなってきた交通社会
皆さんも事故には充分気をつけてください
人の命が奪われた事件・事故よりも
闇献金・プロ野球問題ごときが
新聞やニュースで大きく取り扱われることに
どうしても違和感を感じる番長でした
番長
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