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忘れられぬ人-part2-
2人目:いなくなった依頼者
いつものように調査を行い
いつものように報告書を作成
出来上がった報告書を手に依頼者さん宅に電話をかける
電話に出たのは依頼者さんのお母さん
その調査は家族皆が知る内容だったので
報告書が出来上がった旨を伝えると
今、取り込んでいますので10日後にして貰えますか
とのこと
普通は1日でも早く調査結果を知りたいはずなのに
その時は、「ちょっと変やね」くらいにしか思わなかった
そして10日後
依頼者さん宅に連絡をいれ報告に伺う
出迎えてくれたのはお母さん(お婆ちゃん)
何も考えず
今日はお父さんお出かけですか?
聞くと
息子は先日、急な病気で亡くなりまして
何も知らず聞いてしまったことの後悔と
何も考えず取り込み中の最中に電話してしまった自分の馬鹿さ加減
涙ながらに話すお母さんの姿に絶句
調査報告の電話をかけた当日の朝、亡くなられたとのこと
報告を済ませ
ご仏壇に焼香させて頂いた後、依頼者さん宅を後にする
事務所への帰り道
数時間もの間、面談していた時のこと
何度にも渡る電話連絡
調査内容の途中経過は聞かず
「最後に報告書を見せて貰いますわ」
そう話されてたこと
色々想い出し
もう1日早ければ、せめて生きている内に報告できたのに
と、後悔の気持ちで一杯になった
そして
依頼者さんが亡くなったことすら気づかなかった己の無能さを恥じた
電話の時点で「おかしいな」と感じた時点で気づいていれば
ご家族に失礼なことを聞かなかったのに
探偵であればそれくらいのことは・・・・
いくら後悔しても時間は取り戻せない
言った言葉も無くならない
探偵である以上、知らなかったという言葉は通用しない
修行中の青さを思い知り、精進を誓った案件でした
忘れられぬ人:2人目
後悔度★★★★★
探偵失格度★★★★★
満足度★☆☆☆☆
調査期間中に依頼者さん対象者が亡くなったという経験は
少なからずあります。
生きているからこそ・・・
寿命という言葉で終わらせて良いものか
あの時ああしておけば
いくら後悔しても取り戻せません
その時、その場で
出来得る限りのことを尽くす
そうした結果ならば後悔は少なくなる筈です

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